お肉ごとの焼き方

部位によって焼き方を変える

様々な部位の牛肉

これであなたも焼肉奉行

グルメを名乗るなら焼肉屋でテーブルに届けられたお肉を手当たり次第、ずらりと網に並べて焼き始めるようではいけません。 焼く順番(食べる順番)というのもありますし、せっかくのお肉を台無しにしかねない焼き方ではグルメ失格です。 まずは焼肉の定番、牛タンから始めましょう。あっさり食べられる牛タンは味の濃いものを食べる前に、一番最初に焼くのがベストでしょう。 薄切りの牛タンは焼き網にのせるとすぐに火が通りますので、反り上がってきたところでひっくり返します。 油断しているとあっというまにカリカリになってしまうので、網の上から目を離さないようにして下さい。 焼肉といえばカルビですが、実はカルビという部位は焼肉界においてはっきり定義されているわけではないようです。 多くの店では脂の多い部位をカルビ、赤身が多い部位をロースと分けてメニューに載せているだけなので、焼肉屋によってその境界は違ってきます。 脂の多いカルビは脂を焼くようなイメージで、肉汁を内部に閉じ込めるように焼き上げるのがコツです。 牛タンよりも強火の位置で両面をしっかり焼くことが、カルビ最大の魅力である脂の甘さを引き出すことにもなります。 一方ロースは脂が少ない分カルビよりもパサつきますので、あまり焼き過ぎないように気をつけましょう。 肉汁が出てきて両面とも焼き色が付いてきたら食べ頃です。 カルビよりもお肉そのものの味を楽しめる焼き方がベストで、いいお肉ならタレではなく塩で食べるのもお勧めです。 カルビは脂を味わい、ロースはお肉を味わうと覚えておきましょう。 焼肉といえばホルモンも忘れてはいけません。 ホルモン類は皮面(ヒダのある側)から先に焼いて、その後に脂に火を通します。 脂が焦げると苦くなって食べられるものではなくなってしまうからです。 6~7割焼けてきたら脂にも火が通り色も変わってきますのでひっくり返します。 脂面は温める程度で数秒焼けば食べ頃になりますが、ホルモン類はひっくり返した後に肉が反るので上からお箸で軽く押さえましょう。 また焼肉全般にいえることですが、味付けにはタレと塩があります。 グルメほど塩を選ぶ傾向がありますが、これは普段からいいお肉をよく食べているからでしょう。 安い焼肉屋ではお肉の味ではなくタレの味に頼っている部分もあるのですが、高い焼肉屋のお肉は上質で、お肉本来の味を楽しむために塩で食べることが多いからです。 このお店はいいお肉を使っている、おいしいとみんなの評判だ、という焼肉屋へ行ったのなら、タレよりも塩で食べたほうが良いということにもなります。